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Kの徒然日記です。
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なんだか毎日が楽しい!いつもの町並み、相変わらず馬鹿話をしているクラスメイト達。特に変わった事はないんだけど。いや、違うか、俺の前にあの男が現れた。あの冴えない男が俺の探している「何か」を持っている気がする。・・・まあ、あくまで気がするってだけ。
 
中央図書館に来ると、真っ先にあの男の姿を探す。姿が確認出来るとフワッと、身体が軽くなって心が弾む。本棚の間からこっそりと観察したりして。あれ、今日は顔色悪りいな・・・仕事忙しいのか?そーいえばここ二・三日来てなかったもんな。つうか、俺もキモくね?っ、しょうがねーだろ、気になるんだから。目が離せない、もっと見ていたい。もっと色々な事が知りたい。職業は?年齢は?何でもいいからあの男の事が知りたい。こんなにも誰かに興味を持つなんて、思ってもみなかった。男の目線が本から上がり、俺の方を見た。黒い瞳には読んでいた本の興奮が映っているようだ。俺を見ているわけじゃないけれど、とっさにしゃがんで身を隠す。顔が、胸の中の心臓が、全身が熱い。本棚にもたれかかってそのまま床に座る。俺やっぱ、アイツの事を好きになっちゃったんだ。特別な事があったわけでもない、話をした事もない。本を読む姿がなんとなく気になって、いつの間にか好きになった。たぶん俺は明日も図書館に来るのだ、アイツを探しに。
 
 
 
んで、あの運命的な出会いがあって、その日のうちに失恋して。あん時の料理覚えてないや。フレンチのフルコースだったっけ?あー料理といえば結婚式も辛かったな。姉貴と二人並んでバージンロードを歩いていく、その後ろ姿が切なかった。フラワーシャワーがあちこちから降っていて、花びらが太陽の光に透けてキラキラ幻想的で綺麗。祝福の声が飛び交う中、俺だけが時間の止まった空間にいて、重く冷たかった。どんどん遠ざかる背中を、泣きながら見送った。泣きたくなかったけど、涙は勝手に溢れ出して視界をぼやけさせた。周りの親戚達は「大好きなお姉さんを取られたみたいで寂しくなったのね。忍ちゃんもかわいい所あるじゃない。」なんて、ぬかしてやがった。違うっての。
 
嫌な事ばっか思い出しちまったじゃねーか!やるせない気持ちになって、目の前の背中を枕で殴った。
 
「おわっ!何だあ?起きているなら普通に話しかけて頂けませんか、忍チン。」
「うっせー。俺が起きている事くらい気配で悟れ。」
 
宮城はため息をつきながら本にしおりをはさみ、ベッドの中に入ってきた。
 
「どうしまちたかー、起きてパパが隣にいなかったから寂しくなっちゃいまちたかー?」
馬鹿な事を言いながら、俺に抱きついてくる。俺の身体は宮城の中にすっぽりと収まってしまう。大きく息を吸う。宮城の匂い、煙草と大人の男の匂い。俺の好きな匂い。このままこの中にいたいけれど、照れくさい。
 
「オッサン、汗くせえんだよっ!アンタは黙って本を読んでいればいいんだ!」
 
ごろん、と転がせて向こうをむかせる。宮城は顔だけちょっと上げて唇を尖らせる。
 
「ハイハイ、どーせオジサンですよ。加齢臭ですよー。」
 
サイドボードの本に手を伸ばし、ベッドの中で読書を再開した。ベッドから出ないのが嬉しい。宮城の背中に近寄って、自分との距離を縮める。大きな背中に手を当てると宮城の体温が手を通って俺の中に入って来る。温かいな。あんなに遠く感じた背中が目の前にあって、その背中に触れている。もう俺は解っているんだ、宮城は俺の探していた「何か」を持っていたわけじゃないんだ。宮城の存在が俺の探していた「何か」だったんだ。身体が温まっていく。なんだか幸せな気持ちが溢れてきたから、背中におでこをすり付け俺は微笑んだ。


結婚式に出席した忍ちん、どんなに辛かったか・・・。宮城と結ばれた今、幸せをかみしめている事でしょう♪

アニメ感想 ☆ 誰か野分に新しい洋服を買ってあげて!!!なんだかいたたまれないです。どう見ても、学生時代の服ですよね。もういっその事秋冬は黒のタートルと、いつものファー付きコートのみでいいと思います。
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